2016年11月24日 設計事務所 【建築確認申請】申請の有無を的確に判断するコツ(建築物編)
建築確認申請の有無は細かく「建築基準法」に定められており、「第六条」に該当している場合は、必ず建築確認申請が必要となりますので注意が必要です。
ここでは、どういった場合に建築確認申請が必要で、どのように確認していくとぬかりなく行えるかを詳しく説明しておりますのでご確認いただければと思います。
1)基本的な考え方
基本的には以下の(1)〜(4)に該当する場合、建築確認申請が必要になります。なお、(1)〜(3)は、工事種別における「新築」「増築」「改築」「移転」「大規模の修繕」「大規模の模様替」「特殊建築物への用途変更」のときに建築確認申請が必要になります。
(1) 特殊建築物の場合
特殊建築物とは、建築基準法の別表第一に記載されている建築物です。用途によって6つに分類されており、それらの用途の床面積が100㎡を越えるときに建築確認申請が必要となります。特殊建築物の一例をご紹介します。以下の各項目について、「その他これらに類するもので政令で定めるもの」も該当します。
1.劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
2.病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る)、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎、児童福祉施設
3.学校、体育館、博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スケート場、水泳場、スキー場、スポーツ練習場
4.百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、待合、料理店、物品販売業を営む店舗(床面積10㎡以上)
5.倉庫
6.自動車車庫、自動車修理工場、映画スタジオ、テレビスタジオ
(2)木造の場合
木造の場合は、階数が3階建て以上、または延べ面積が500㎡を越える、又は高さが13mを越える、又は軒高が9mを越える場合に建築確認申請が必要となります。
(3)木造以外の場合
木造以外の場合というのは、鉄骨造や、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造などが該当し、階数が2以上、又は延べ面積が200㎡を越える場合に建築確認申請が必要となります。
(4)「都市計画区域」等に指定されている場合
しかしながら、「都市計画区域内」「準都市計画区域内」「準景観区域内」「知事の指定区域」の指定がされている地域では、工事種別における「建築(建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転すること)」の場合のみですが、上記(1)〜(3)以外のすべての建築物において規模に関係なく建築確認申請が必要となります。
2)「防火地域」及び「準防火地域」外の場合の緩和措置
上記(1)〜(4)は、「防火地域」及び「準防火地域」外において建築物を「増築」「改築」「移転」しようとする場合、その「増築」「改築」「移転」に係る部分の床面積の合計が10㎡以内であるときは、建築確認申請は不要です。
3)法令遵守のために
ぬかりのない建築確認申請の有無の判断を行う際は、ぜひ上記の上から順番にご確認下さい。もし、建築確認申請が不要の場合でも、法令遵守のために、建築基準関係規定について適合させる必要があります。
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