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2016年12月06日 工務店 「どのような手順で家ができるのか。家造りの工程について」

マイホーム計画において、どのような手順で家が建てられているのかを知ることは、とても重要です。マイホームを建てるというのは一生の内に何度も経験する事ではないため、ほとんどの人が工事の進捗を祈るような気持ちで過ごしているのが現状だからです。

まずは工事を行う業者と請負契約締結が終わり、これから木造2階建て新築工事を始めるイメージで、その後の手順・工程の流れを説明します。

 

 

<工事着手前に行う手順>

 

1) 図面の確定作業

最初に行政からの許認可を得るべく、提出図面の確定作業を行い請負契約締結後の最初の打合せとして図面確定の為の打合せを行います。

 

契約時の図面は見積作業を行うために、施主の希望要件と敷地条件に合わせて作られた内容です。

 

多くの建設会社の契約時の図面は、建築確認申請に提出が求められる図面内容になっていて、案内図・配置図・平面図・立面図・断面図又は矩計図・仕様書(フラット35などの適合証明が必要な場合)・求積図などがあります。

 

そのほか、敷地の状況に応じて建築基準法以外の法律に基づく申請を行う場合があります。

 

たとえば、宅地造成法に基づく擁壁等の図面がそれにあたります。

 

ここでのチェックポイントは、

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① 確認申請提出用の図面ができあがっているか。最低でも、配置図、平面図、立面図、仕様書は確認しなければなりません。

 

② 建築確認申請以外の申請がある場合は、その内容および期間を確認しましょう。

 

③ 確定図面の行き違いが無いように、承認した図面にはサインまたは認印を押し、その図面にて申請や工事図面として使用するようにします

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2) 仕様の確定作業

確認申請を提出して建築確認済が得られる期間は通常2週間です。確認申請の図面作成や書類作成は7日~10日程かかります。

 

その後、約1ヵ月を利用して仕様の確定作業を行います。

 

契約時で決まっている仕様内容は、たとえば外壁材であれば、某社12ミリのサイディング〇〇シリーズまで決まってます。

 

仕様決めでは、そのシリーズの色や柄を確定し、品番を確定させる作業を行います。

 

この作業は、ハウスメーカーでは完全に確定させますが、工務店の場合は、現場に入ってから再度現場打合せで再確認するので、若干決め方に違いがあります。

 

ここでの、チェックポイントは、

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① 仕様を決める時は、極力カタログでは無くサンプルで確認して決めます。

 

② 住宅設備機器は、ショールームまで出向き、実物確認をします。

 

③ 追加金額が発生するかどうかを常に打合せ時に確認します。

 

④ 確定した、仕様書に承認のサイン又は認め印を押します。[/su_note]

 

3)追加変更契約

1)および2)の打合せで追加変更が生じた場合の増減見積もり内容の打合せを行います。

 

その際、事前に追加の有無を確認しておき、議事録等にその内容を残しておくと、トラブルは起きません。

 

ここでのチェックポイントは、

[su_note note_color=”#EEE8AA”]

①打合せ議事録で承認した内容になっているかを確認します。

 

②支払い時期の確認をします。

 

③この着工前の時点の増減金額が確定しなければ工事着手には至らないと考えてください。[/su_note]

 

 

<工事中の手順。工程について>

 

●着工

1.【地縄張り】

工事着手にあたり、建物の位置を縄(ビニールひも)などで、敷地に記します。

①配置図通りになっているか、図面を見て確認します。

 

2.【地鎮祭】

工事ではありませんが、実際に工事着手する前に、土地の神を祭り、工事の無事を祈願する儀式です。

①この儀式をやるやらないは、任意ですがほとんどの方にお祓いしてもらってます。

②この時に、近所へのあいさつ回りを行います。

 

 

<基礎工事>*ベタ基礎の手順を説明します。

 

1.【遣り方】0.5日

ヌキ材で建物の周囲を囲い水糸で建物の位置と水平を出します。

 

2.【地業】1.5日

建物を安定して支える地盤面を構築する為に、建物に配置位置の地盤に割栗石を敷き詰め固める工事です。その際、必要な地盤の強度が無い場合は、鋼管やコンクリートの杭を先に打ちます。

①杭工事は工事予算が大きく掛るため、予め地盤調査を契約前に行うようにしましょう。予算は10万円以内でできます。

 

3.【捨てコンクリート工事】0.5日

建物の位置を正確に墨だしするために、薄くコンクリートを流します。養生1日

 

4.【配筋工事】2日

基礎の躯体となる鉄筋を配筋します。

水道管・ガス管用のスリーブを先に入れておきます。

① 指定通りの配筋工事になっているかのチェックを、第三者機関にお願いします。

②配筋写真は工事写真として残しておきます。

 

5.【ベースコンクリート工事】1日

基礎のベースになる部分を先にコンクリート打設します。養生1日

 

6.【型枠工事】

1日 立上り基礎の型枠を組みます。

 

7.【立上りコンクリート工事】

0.5日 基礎の立上り部分のコンクリートを打設します。

養生5日から7日です。養生期間中にモルタルにて基礎の天端をならし、建物の水平を保ちます。

①適切な位置にアンカーボルトがあるかを確認します。

 

8.【型枠解体工事】0.5日

養生期間が過ぎましたら、型枠を外します。

①クラックやジャンカが無いかチェックします。

*現在は、工事の安全の為、建て方前に先行して足場を組みます。

 

 

<建て方工事>

 

1.【土台敷き】1日

基礎の天端に土台を敷きます。その時大工さんは水平を確認します。

 

2.【建て方】1日

柱、梁、束、母屋、棟木などの躯体を組み立てます。棟木が上がる事から上棟と言います。

 

3.【上棟式】

棟が上がったお祝いと、これからの工事の安全と、建物のお祓いとして上棟式を行います。

 

4.【根太・垂木・筋交い・間柱・床板・屋根板】5日~6日

床の骨組みの根太、壁の骨組み筋交い・間柱、屋根の骨組み垂木を組み立てます。その上に構造用の合板を床と屋根に貼ります。

 

 

<屋根工事>

 

木工事4.で屋根の下地ができましたら、屋根工事に入ります。

 

1.【アスファルトルーフィング】

屋根板には防水を目的として、アスファルトルーフィングを敷きこみます。

*屋根に谷状の折れ込みがある場合は、板金で防水します。

 

2.【屋根材葺】

アスファルトルーフィングの上に屋根材を葺きます。

*屋根材が吹き終わりましたら構造材に補強金物を取り付けます。その際石膏ボードや床材などの材料を現場に置き、実際の建物の自重に近い状態にして金物を取り付けます。金物の取付が完了して構造体の完了です。

①構造躯体の完了に基づいて第三者機関に構造検査を頼めます。

②行政によっては、確認申請に基づき中間検査を行います。

 

 

<配線配管工事>

 

1.【電気配線工事】2日から3日

請負工事完了後に行った、電気の打合せ(スイッチ、コンセント、照明など)に基づいた電気配線図により、配線工事を行います。多くは電気配線図を基に現場打合せで確認作業を行い、配線工事を行います。

 

2.【配管工事】2日から3日

電気配線工事同様に、給排水位置を現場打合せにて確認して配管工事を行います。

*エアコンを隠蔽配管にする場合はこの時工事を行います。

 

3.【ガス工事】1日

ガス配管工事を行います。

 

 

<木工事>20日から30日

 

1.【外部建具工事】

サッシを取り付けます。

 

2.【断熱工事】

外気に面する壁、2階の天井裏に断熱材を入れます。

 

3.【内壁材工事】

内壁材の石膏ボードを天井から壁へと貼ります。

 

4.【建具枠工事】

外部サッシや内部建具の枠を取り付けます。

*出窓カウンターなどもこの時に取り付けます。

 

5.【床材仕上げ工事】

フロアー材を貼ります。

 

6.【階段工事】

階段を取り付けます

 

7.【巾木・廻り縁工事】

フロアー材と石膏ボートの接点は巾木、壁と天井の接点は廻り縁を取り付けます。

7.まで完了しますと木工事完了として、工務店などでは仕上げ工事に向け再度現場打合せをします。内装工事や塗装工事の職人さんと色や柄の確認を行います

*木工事-1の段階でユニットバスを先に取付工事を行います。

 

 

<外壁工事>10日から14日

 

木工事1.のサッシが取付終わりましたら、外壁工事に入ります

 

1.【透湿シート】

外壁に透湿シートを貼ります

 

2.【防水テープ】

外部窓周りに防水テープを貼ります

 

3.【サイディング工事】

打合せで決めましたサイディングを貼ります

 

4.【シーリング工事】

サイディングのジョイント部分にシーリング材にて防水します。

*予め配線工事-1電気配線工事にて、換気扇、通気口の位置にはスリーブを入れておきます

*バルコニーがある場合は、先にバルコニー防水工事を行います。その際、外壁工事職人さんによりバルコニーに水切り板金を取り付けます。

 

 

<内装工事>

 

1.【室内塗装工事】2日

養生1日 カウンターや窓枠、建具枠が無塗装材を使用している場合は、塗装工事を行います。

 

2.【クロス工事】5日間から7日間

仕様決めで決めたクロスを各部屋の壁、天井に貼っていきます。最初の2日から3日はパテ処理。3日から4日でクロスを貼り終えます。

*電気工事職人さんは、木工事完了に伴いスイッチやコンセント位置に石膏ボードに穴を空けておきます。

 

 

<外部仕上げ工事>3日

 

1.【外部塗装工事】

屋根軒天井や破風・軒に貼ってあります、ケイカル板や破風板を塗装します。

 

2.【雨樋工事】

軒に沿って雨樋を取り付けます。

*雨樋取付が終わりましたら、足場を解体します。

 

 

<機器取付工事>3日から5日

 

1.【住宅設備機器取付】

キッチン・化粧洗面台・便器、給湯器などを取り付けます。

 

2.【設備備品取付工事】

タオルバー、タオルリング、ペーパーホルダーなどを取付ます

 

3.【電気器具取付】

スイッチ、コンセント、照明機器などを取り付けます。

 

 

<クリーニング>

 

1.【内部クリーニング】

工事中の養生を剥がし、室内清掃します。

 

2.【外部整地】
建物の周りをきれいに整地します。

 

 

<引き渡し>5日~7日

 

1.【竣工検査】

クリーニングが終わりましたら、竣工検査を行います。

 

2.【補修工事】

補修工事が発生した場合は、期間を設けて行います。

 

3.【引き渡し】

工事代金の完済と共に鍵をもらいます。

①竣工検査時及び引き渡し時に設備機器類の仕様説明を受けます。

②保証に関する書類をもらいます。

 

 

<家造りの工程に手順に関して>

 

以上が家造りの手順・工程ですがこの手順は現在最も多く建てられている建物の仕様に基づいて作成した一例です。この手順を理解しているか知らないかでは、工事中の不安の度合いが違います。安心材料として参考にしてください。

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