2017年12月09日 設計事務所 【CLT建築】企画段階からの支援を活用する
CLT(直交集成材)は、大版の木質面材料であり、2014年にJASより材料企画が定められました。
そして、2016年に建築基準法に基づく一般的な設計方法等の関連告示が整備されています。しかし、いざ設計しようとした時にこれまでにあった工法とは異なる部分が多く、設計や施工の経験者も少ないため、苦労されていらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、林野庁委託事業として、一般社団法人日本CLT協会にて行われている支援の内容を詳しくお伝えしていきます。
1) 設計支援
CLTを用いた建築物を計画しているプロジェクトを対象に「専門家または実務経験者の派遣・アドバイス」を行っています。
(1) 支援を受けるための基本要件
支援要件は3つあり、一つ目は、CLTパネルを構造要素や木質化に用いる計画のあるもの(建築用途や規模は問いません)、二つ目は、具体的な建築物として数年以内に実現する計画のあるもの、三つ目は、建築物に関する資料の提供及び公開(原則)へ積極的に協力する意向があることです。
(2) 支援の対象者
大きく分けて二種類あります。一つ目は、施主となる法人または個人事業主、及び地方公共団体などです。二つ目は、CLTパネルを用いた経験の乏しい設計事務所、建設業者、ハウスメーカー及び総合建設会社などです。
(3)設計支援の流れ
四つの段階に分けて説明します。まず、第一段階で、お悩みやお困りごとを相談窓口へ電話・メールなどで連絡します。
第二段階では、設計支援をご希望の方の申請に従い、委員会・WGにて審査後、担当アドバイザーを決定し、連絡がきます。
第三段階では、担当アドバイザーに相談してプロジェクトを進めてください。
この時の「アドバイスに関わる費用」をCLT協会が負担してくれます。
最後に第四段階ですが、プロジェクトが終了しましたら、建物情報を公開し、今後のCLTを用いた建築物への普及へご協力いただきます。
(4)相談受付窓口
相談を受け付けているのは、一般社団法人日本CLT協会です。以下の連絡先にご相談ください。
ご注意頂きたいのは、設計支援受付期間は、2017年の第2期募集においては、2017年11月30(木)まででしたが、この期間後も相談は随時受け付けているほか、再度受付期間が設けられる可能性がありますのでお気軽にご相談ください。
これからCLT建築の設計や施工に取り組むときには、是非、こちらの支援窓口に問い合わせていただき、実務にお役立ていただければと思います。