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2018年01月28日 建設業の税務会計 【2018年問題】コスト削減に繋がる助成金とは?

労働契約法や派遣法の改正により、パート、アルバイト、契約社員などの「 有期雇用者」を抱える企業では2018年に向けて様々な準備・対応が求められています。

 

2018年問題とは、雇用形態や契約期間に関する問題の総称で、パート、アルバイト、契約社員などの「有期雇用契約者」を対象とした2012年の労働契約改正、2015年の労働派遣法改正の影響によって、多くの企業が2018年前後に雇用契約への対応を求められ、企業側はコスト増大が懸念される問題のことです。

 

コストを抑えるために有効な助成金の制度に関してご説明します。

 

 

1)キャリアアップ助成金

 

厚生労働省は「キャリアアップ助成金」として、平成29年4月1日から、今まで3コースだったものを8コースへ改正しています。その他にも、5つの改正がありましたので詳しくお伝えしていきます。

 

 

(1)平成29年4月1日の改正内容(「正社員コース」)

 

コース数が増えたことに付け加えて、5つの改正がありました。一つ目は「正社員化コース」について、正規雇用労働者に「多様な正社員(勤務地・職務限定・短時間正社員)」を含めることとし、多様な正社員へ転換した場合の助成額を増額します。「有期」から「正規」へ転換したら、1人当たり57万円<72万円>(42万7,500円<54万円>)、「無期」から「正規」へ転換したら、1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)になります。尚、< >は、生産性の向上が認められる場合の額で、( )内は大企業の額です。

 

 

(2)平成29年4月1日の改正内容(「人材育成コース」)

 

中長期的キャリア形成訓練の様式が一般職業訓練と統合されました。1年度1事業所あたりの支給限度額が500万円から1,000万円になります。

 

 

(3)平成29年4月1日の改正内容(「諸手当制度共通化コース」)

 

新規に「諸手当制度共通化コース」を設定し、有期契約労働者等に関して正規雇用労働者と共通の諸手当制度を新たに設け、適用した場合に、1事業所当たり38万円<48万円>(28万5,000円<36万円>)助成されます。ただし、1事業所当たり、1回のみです。

 

 

(4)平成29年4月1日の改正内容(「選択的適用拡大導入時処遇改善コース」)

 

新規に「選択的適用拡大導入時処遇改善コース」を設定し、労使合意に基づく社会保険の適用拡大の措置によって、有期契約労働者等を新たに被保険者とし、基本給を増額した場合に助成されます。

 

 

(5)その他

 

全てのコースに生産性要件が設定されました。

 

事業主の皆様におかれましては、それぞれのコースごとに細かい要件等がありますので、要件等を読み込んだ上でキャリアアップ助成金を上手に活用していただければと思います。

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